ISDN回線のメリットは、インターネットでの接続や表示が速くなるだけでなく、通信中に電話やFAXが利用できるようになるので、アナログ回線(一般的な電話回線)から切り替える人が増えてきています。ISDN回線に変更する場合、DSU(Digital Service Unit)というISDN用の通信機器をデジタル回線へ接続するための機器とTA(ターミナルアダプター)というISDN回線に接続するための変換機が必要になります。
 FAXモデムには相手のFAXに直接送信する機能があり、いろいろなFAXソフトはこの機能を使ってFAX送信を行っているのですが、一般的にTAはこのFAXモデムの機能がありません。最近TAでもFAX送信できるものも発売されたようですが、購入された機種にはこの機能が付いていないと思われます。ですから、FAXソフトを使う場合は、今までお使いだったFAXモデムをTAのアナログポートに繋いで使用してください。
 具体的には最近の「PC-98」の場合、シリアルコネクタ(通信ポート)が2つ付いています。(COM1,COM2)マニュアルにはチャンネル2(COM2)に別売の赤外線通信インターフェイスが接続できると書いてあり、形状はD-SUB9ピンといって実はDOS/Vの通信ポートと同じ形状になっています。このポートもモデムの接続が出来るので、例えばCOM1にTAをCOM2にRS-232CケーブルでFAXモデムを繋ぎ、FAXモデムの電話線をTAのアナログポートに接続します。ただし、MS-DOS上からFAXモデムを使用したい場合は、MS-DOSでは通常COM2を認識しないため、上記の接続を逆にした方がよいでしょう。(COM1→FAXモデム,COM2→TA)通信ポートが1つしか付いていない機種の場合は、切替器で対応するしかありません(図1)。 
 また、この場合、FAXモデムはFAX機能しか使わないため、最新のモデムのように通信速度は33,600bpsとか56Kbpsの必要はありません。FAX通信速度は最高で14,400bpsですので、パソコンショップのジャンク品で14,400FAXモデムを購入し、(3,000円ぐらいで売っていました)(図2)今まで使用していたモデムを他のパソコンに転用して使うことも良いでしょう。
 

図1:RS-232C切替器         図2:ジャンク品のモデム(14,400bps)

     

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